敵基地攻撃論戦争への道だ
無職 雨宮 恵二(鹿児島県指宿市 76歳)
北朝鮮のミサイル発射を受けて、敵基地攻撃論が出てきた。
しかも主要閣僚らから、そうした意味の発言が相次ぐことに私は危惧の念を抱かざるをえない。
まさに戦前回帰ではないか。
もちろん、北朝鮮のミサイル発射を是とするものではない。
だからといって、敵基地攻撃を仕掛けた時、何が起こるのか。
全面戦争しかないであろう。
これは日本のみならず、アジア、世界の悲劇に通ずる。
日本は戦後61年、平和憲法を掲げ、専守防衛を国是としてきた。
いま北朝鮮の挑発に過剰反応して、日本の平和の道を戦いの道に変えようとする動きに賛同することはできない。
上杉謙信が宿敵武田信玄に塩を送ったという故事が日本にはある。
日本人はこんな広い心を持っていたのである。
これこそが日本の伝統ではないのか。
この素晴らしい伝統を安易に捨てて、「やっちまえ」的な行動に出ることがいかに危険なことであるか。
政治家はもっと冷静沈着に思考すべきだと思う。
来月、先の大戦で敗れた記念日が巡ってくる。
「二度と戦争をしない」との誓いを為政者も国民も思い起こそうではないか。
(2006年7月24日 東京本社版 )
今までずっっと塩どころか米まで与え、武田に対して広い心で接してきたのに、甲斐の国では反上杉体制を作り上げ、武田隠密部隊を越後に派遣しては民を拉致し、その上、常に弓を越後に向けていたら、さすがの毘沙門天を自負する謙信も「やっちまえ」となることでしょう。
しかも、甲斐の国の民衆のために支援した塩が、なぜか金銭に化けて新兵器の開発費に回されていた日には、誰がまた支援したいと思うのでしょうか?
はっきり言って、遠まわしな自殺行為ですよ。
自分に銃口を向けている人間に対して、弾丸を与えているようなものです。
だいたい、故事にある「敵に塩を送る」というのからして、武田家が三国同盟を一方的に破棄して今川領に侵攻したために塩不足になったわけですし、どちらかといえば日本は謙信というよりも今川家という気がしてなりません。
その場合、上杉は中国ですね。
謙信と信玄はライバル同士なので、謙信が塩を送った時も双方争っていたと思われがちですが、塩不足の時はどちらかというと謙信は第三者的ポジションでした。
そんなわけで、実際には謙信は信玄の足元を見て、かなり高値で塩を売ったらしいですね。
やっぱり、謙信=中国です。
しかし、なんでこう絶対反戦主義者の多くは戦争といえば、全面戦争しかないと考えているんでしょうね。
もし、日本が普通の国であるのなら、今のこの状態も交戦状態と認識しても良いくらいですよ。
国民が攫われ、領海にミサイル落とされているわけですから。
戦争ではなく貧困の対策を
無職 池田 幸一 (大阪府豊中市 85歳)
北朝鮮がミサイルを飛ばし大騒ぎになっているが、果たして本気で撃ってくるだろうか。
撃ったが最後、何倍もの反撃をくらって亡国の憂き目をみることを金正日総書記が知らないはずはない。
日本が昔やったからといって、北朝鮮が攻め込んでくると考えるのは早計。
そんなに愚かでも無分別でもあるまい。やられる前にやってしまえ、と勇ましい発言も聞くが、ここは冷静さが肝要だ。
そこで提案だが、新聞紙上で「戦争は起こるか」をテーマに軍事専門家、識者で論議してもらいたい。
どの国が何の理由で攻め込んでくるか、戦争になったら何百万人が死に、国土はどうなるのか――
私見だが、人類が究極の破壊兵器を持ったいま、全面戦争はありえないのではないか。
憲法9条を高々と掲げ、戦力を捨てて心から善隣外交に専念する以上、日本を侵略し占領する必要はなく、従って戦争はないものと考える。
わが国の当面の敵は格差による貧困であり、失業であり、人口減、高齢化によるゆがみである。
この解消こそが急務だ。
( 2006年7月26日 大阪版)
さっそく、上の全面戦争しかないと主張する投稿の反論がやってきました。
しかし、戦争回避の手段が9条頼みというのはいただけません。
確かに日本が全ての戦力を放棄して、日本のメリットを度外視しての善隣外交を行えば、日本を侵略し占領する必要がなくなるため、『戦争』は起こらないでしょう。
ただ、問題はその状態こそが占領後の状態であるためなんですけどね。
戦争は手段であって目的ではありません。
北からしても、日本が金を渡し、領土を渡し、人を奴隷として派遣すれば、敢えて戦争を起す必要なんてありません。
また、いくら日本内部に問題が山済みとあるからといって、政治というものは内憂のみを気にしていれば良いというわけでもありません。
外患も危惧し、国民の生命を最大限に守るために外交努力を行うことも、政治家の務めです。
その外交とは、戦争も視野に入れてのことです。
もちろん、戦争とは最後の手段ではありますが、いつ国民がミサイルの餌食となるか判らない常態であるならば、その手段も視野に入れてこそ政治家です。
先にも申しましたが、戦争とは目的ではなくあくまで手段です。
戦争とは外交手段の1手法に過ぎません。
しかし、よく特定アジアが外敵(日本・アメリカ)の野蛮さや、その脅威を謳っては内政の惨状から国民の目を逸らせてきましたが、逆の論理で攻めれば、外敵の脅威から国民の目を欺くことが出来るんですね。
こんな手法が通用するのは日本くらいだと思いますが、ちょっと勉強になりました。
外側から日本バッシング。中側からも日本バッシング。
ダブルの効き目で日本を朝鮮の領土にでもしたいのでしょうか?
まぁ、北が本気でミサイルを本土に落とすには準備が足りませんし、そうそう落とすものではないと確かに私も思います。
将軍さまがアレでも、側近の頭までアレとは思えませんし。
ただ、サッカーの試合で興奮して自分に火をつけちゃったり、何かと火が好きな民族でもありますし、日本人の感覚でものを考えるのも危険かと思います。
また、当てる気がなくても、部品が不良品すぎて本土に命中してしまうかもしれません。
以前、一部のウォッチャーの間で流行語にもなった「一発だけなら誤射かもしれない」が本気で有り得る国なだけに怖いんですよね。
「北」挑発に乗らず対話を
自営業 星野 隆士 (新潟市 60歳)
「北先制攻撃論は危険大」(本欄十四日付)、「対『北』へ監視、迎撃充実を」(同二十四日付)にもそれぞれそれなりの理論がある。
しかし、「北」の挑発行為を真に受けて、いずれの行為に出た場合でも、日本は戦争状態に陥ることになることだけは確かである。
北朝鮮はどれだけ日本を憎く、恨み骨髄であるのか測りかねるが、彼らとてわれわれ日本人、日本政府が思うほど単細胞ではなく、むしろ一枚も二枚も上手で、世界情勢に精通していることも確かだ。
悪の枢軸と言われようと、何と非難されようと抜群の行動力を各国に示し、その存在を誇示しているのも確かだ。
日本に向けて、しかも米国の特別な記念の日に照準を合わせ、どの程度の反応を示すかを確認しようという、一種ゆとりを持った挑戦行動ともいえる。
彼らの思惑通り、結果的には何も出来ない日米同盟の再確認、さほど痛手にもならない交流制限。
ただ、空砲ミサイルの連射による日本の肝試しと、威信のない日本政府の困惑ぶりの露呈と、無力さ再発見にその狙いがあったと見るほかはない。
隣国には友好国、支援国もある立場をすべて計算しつくした上での脅迫行為である。
日本はそれも読めずに報復だ、迎撃だ、先制攻撃だと大騒ぎしたが、言わない方がいい。
仮に戦争状態に突入すれば、日本は滅亡することが必定だ。
根気よく対話を重ねることだ。
(新潟日報 2006年7月27日)
今回のオチ担当。
北は脅威ではないといった主張を持って、戦争回避を主張される方々は今まで大勢いました。
しかし、北が想像を絶するほど脅威であるから、日本は戦争をしてはいけないという意見は北シンパでもそうはいません。
ミサイルによる威嚇外交を愚考と判断せずに「抜群の行動力」と称えた人間なんて、新聞史上初めてではないでしょうか?
この投稿者は平和主義者なのかバリバリの武道派なのかよく判りません。
いや、確かに安保理決議否定の世界最短記録を持ってる以上、将軍様の行動力には侮れないものがあります。
しかし、とてもではないですが世界情勢に精通しているとも思えません。
日本よりも上手に見えるのは、日本の外交員に北の肩を持つ人間や、この投稿者のように日本を縛りつけようとする人間が日本内部に多数いるためでしょう。
案外、日本の本当の敵は日本内部にいるサヨク(左翼ではない)なのかもしれませんね。
さほど痛手にもならない交流制限だって、日本内部の人間が反対さえしなければ、日本政府も本気で兵糧攻めができます。
ミサイルを打ち込まれても、何も出来ずに困惑し、無力さを露呈したのも自称良識派市民を政府が恐れているためです。
北の計算ずくの行動は、全て日本には9条があることを前提とした行動でしょうに。
もし日本がアメリカのような国であれば、間違ってもミサイルなんて一種ゆとりを持った挑戦行動で打ち込みませんよ。
日本が牙を抜かれた犬状態だとしても、一個一個の兵器の質が違いすぎます。
いくら優秀な兵士を大量に抱えていても、獲物がモビルワーカーではガンダムに勝つことはできません。
確かにアトミックバズーカーを積んだ旧ザクは脅威かもしれませんが、発射される前にコロニーレーザーで基地を焼かれてはどうしようもなくなるでしょう。
日本は全ての兵器が使えないからこそ、北は好き勝手やっているわけです。
それでも、国家間が近い上に細菌兵器や毒ガス兵器を平気で使用してくる国なので、日本も全くの無害で済まないことも確かではあります。
そういったことも考慮に入れ、日本は出切る限り穏便に解決すべく小泉首相は2回も北に行き交渉しているわけですが、相手が聞く耳を持たないのではどうしようもありません。
あと、日本国内には政府の声よりも北の声を信じる国民がいますし、本当に日本はどうしたら良いんでしょうねぇ。